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2023.07.27
イベント

【7/8開催レポート】アヤセ未来会議2023 第1回を開催しました! 

作成:株式会社エンパブリック 
◯開催日時 令和5年7月8日(土)10:00〜12:00
◯会場 オーエス東京ビル5階

第2期の初回となる公開イベントでは、「綾瀬のまち活ファーストステップ」として、綾瀬のポジティブな可能性や良いところをまちに住む・関わる皆さんと共有しながら、そんな綾瀬で自分がどんな一歩目を踏み出せるのか考えていきました。
公開講座ということで、事前にお申し込みいただいた22名にご参加いただきました。

【1】導入・挨拶
まず初めに、足立区政策経営部SDGs未来都市推進担当課長から挨拶を行いました。昨年度の第1回目はスーツでの挨拶でしたが、アヤセ未来会議の雰囲気や皆さんとフラットな視点で話したいという気持ちから今回は私服姿です。足立区が採択されたSDGs未来都市を踏まえて、アヤセ未来会議で目指していることを伝えました。

「良いまちを作っていこうとすると、行政だけがいくら頑張ってもできることには限界がある。だからこそ、地域に住み、思いを持っている皆さんの力を借りて、一緒に地域をつくる仲間になりたいと考えている。」と、区と住民の皆さんがお互いの力を活かして、共により良い未来の綾瀬のまちを作っていくトライの場にしていきたいとのことでした。

【2】インプット「アヤセのまち活ファーストステップ」
続いて、全体ファシリテーター(株式会社エンパブリック代表 広石拓司)より、導入のインプットとして、アヤセ未来会議とSDGsのつながり、皆さんと一緒に取り組んでいきたいことや、そのポイントを説明しました。

《まちと”改めて”出会う》
綾瀬のまちは、若い世代の増加や緑の多さ、交通の利便性、住みやすさ、施設の多さなど、とても良いところがたくさんあるにも関わらず、「何もないまちだよね」と自己評価が低くなってしまっている。まちのポテンシャルは高いけれど、住民の皆さんがそのポテンシャルを感じられる機会に十分に出会えていなかったり、それをまだまだ使いこなせていないところもある。
昨年度アヤセ未来会議を実施した際も、普段買い物や仕事などまちの中で生活している人や、綾瀬に長く住んでいるという人であっても実はまだまだ知らないことがたくさんあったという気づきが多かった。だからこそ、今期も皆さんがまちともっと出会い、新しい可能性を知るということを大切にしていきたい。

《社会関係資本(ソーシャルキャピタル)を拡大する機会に!》
今回参加された方の中には、「こんなことをやってみたい!」「早く実現したい!」という思いを持っている人もいると思うが、地域の中で一人で活動を始めようとしてもなかなか難しい部分もある。そこで、まずは地域資源や一緒に動ける仲間、応援してくれる人、参加してくれる人を見つけたりすることが重要になる。イベントに参加したり、お店に行ってみたり、一緒に体験するという経験を通して、人と出会い繋がっていくことができる。そのような中で活動が立ち上がると、さらに行政や企業等パートナーにも繋がりが広がっていくかもしれない。
これらは、社会関係資本(ソーシャルキャピタル)と呼ばれるが、こういう関係性が地域に増えていくとどんどんいろんな人が動きやすくなってくる。こういう動き方ができる大人が子どもたちの近くに増えていくことで、未来にも繋がっていくのではないだろうか。

【3】自己紹介
全体ファシリテーターからのインプットの後には、参加者同士で自己紹介を行いました。
事前に「名前」「住んでいる・活動している地区」「自分を表す4つのハッシュタグ」を記入した自己紹介カードを使って、近くにいる数人で話しました。

皆さんそれぞれ自分の仕事や趣味のテーマ、得意なことなどを紹介しあった後は、お互いに質問をしあったり、共通のテーマで盛り上がる場面もみられました。
短い自己紹介だけでも、未来会議にはさまざまなバックグラウンドを持つ方々が集まっていると感じられる時間でした。

【4】まちの人の声を聴いてみよう!
自己紹介の後は、昨年度開催した1期の参加メンバー4名の方に、活動のことやそれぞれがアヤセ未来会議に参加して感じたことについてご紹介いただきました。
ここでは、ファシリテーターからの質問に対してパネルに回答を書いていただくパネルトーク形式で、お話を伺いました。

《登壇者》
・森川公介さん(あやせのえんがわ)
・下出誠さん(足立区SDGsロゴデザイナー)
・橋本一豊さん(特定非営利活動法人WEL’S)
・金子博昭さん

Q. アヤセ未来会議に参加したきっかけは?
・今は他県に住んでいる孫が戻ってきたくなるような、出ていくとしても戻ってきたくなるような地域を作る活動ができないかなと思って参加しました。(金子さん)

・障がい者施設を立ち上げようとしても他の区ではなかなか受け入れが難しかった時に、足立区が唯一「応援します」と言ってくれました。だからこそ、地域に還元できるような活動ができたらと思って応募しました。(橋本さん)

・足立区SDGsロゴの作成に関わったことがきっかけです。もっとまちやいろんな人のことを知りたいなと思いました。(下出さん)

子どもの頃から綾瀬が大好きで、楽しかったいろいろな思い出が残っている土地だなと思います。そんな中で、ちょうど綾瀬が変わり始めているなというタイミングで、アヤセ未来会議の存在を知って参加しました。(森川さん) 

きっかけを伺った後は、皆さんの手元にあるフリップに質問への回答を書いていただきながらパネルトークを進めていきました。

Q. 未来会議に参加して綾瀬について気づいたことは?
「やってみたいことが多い」人が多い(森川さん)
綾瀬でやってみたいことがありますか?ということを話す機会はなかなかないんだけど、話してみると、「あんなことこんなことやってみたいんだよね」と言っている人が多かったなという印象があります。

変わらない意志と変われる可能性(下出さん)
20年前くらいに金町に住んでいた時の綾瀬の印象と今の印象はあまり変わらないなと思いましたが、アヤセ未来会議でいろんな人と話していると「変われない」のではなく「変わらない」んだなと感じました。
とはいえ、堅い人ばかりではなく柔軟性のある人も多くて、変わる可能性も秘めている地域なんだなと思います。

課題解決に動く人(橋本さん)
課題が多いということは悪いと捉えられがちですが、課題があることでそれを解決したい人が協力して、繋がっていくアヤセ未来会議のようなコミュニティができているというところもあると感じました。コミュニティの力ってすごいな、と思いました。

綾瀬に興味がある方がこ〜んなに多いこと(金子さん)
自分自身も普段綾瀬についてそんなに考えていなかったけれど、1期に参加してみて綾瀬に興味を持っている人がこんなにいるということを知ってハッピーです。このハッピーが続いていくような活動に期待したいなと思いました。

Q. 今ふりかえると、自分にとってどんなきっかけになった?
新たな人間関係づくりの起爆剤(金子さん)
活動そのものよりも、いろんな人と話せる、相談できるという関係の起爆剤になったと思っています。区役所の人とも距離が近くなって、SDGs以外のことも話せるようになってよかったと思います。

大人が学び続ける場づくり(橋本さん)
子どもたちに何かしようということだけではなく、まず大人が学び続ける、そしてそれを楽しんでいるところを見せていくことが、子どもの未来にも繋がっていると思いました。
また、1期に参加した時は「おじさんばっかりで何ができるんだ」と思いましたが、みんな未来のことだけを考えているということも珍しいし、そんなおじさんたちもそうですが、自分自身も学び続けるきっかけとして未来会議があったなと感じました。

認知度(下出さん)
僕が住んでいるいろどりの杜は、住民同士の距離が近くて良いと思っているんですが、最近綾瀬のまちでも声をかけてもらう機会が多くなったりして、「この前ここにいたよね」と言われたり、だんだん悪いことができなくなるまちになってきたなと思います(笑)
長い目で見たらそういう平和なまちができていくことにも繋がっていると思います。

住民がポジティブな話でプロジェクトを進めていく快感を知るきっかけ(森川さん)
今振り返ってみると、自分達で話し合ってチームを組んで「やってみる」ということはわかっていたけれど、本当にできるのか不安でした。でも実際にやってみると、どんどん話がはずんでプロジェクトが進んでいくのが楽しくて仕方なくなったんですね。
綾瀬、足立区を思う人が同じ共通点を持ってポジティブに話すといろんなことができるな、それが本当に楽しいんだなということに気づきました

《サイコロトーク》
パネルトークの後には、綾瀬についての6つの質問が書いてあるサイコロを使ってサイコロトークを行いました。なんと4人の方全員が同じ質問に当たってしまうというハプニングもありましたが、皆さんそれぞれの視点でご回答いただきました。

Q. 北千住と比べて、「ここは勝てる!」と思うことは?
・そもそも綾瀬は勝っている!ので、強いていうならパチンコ屋さんの数かもしれません(笑)(森川さん)

・質問そのものの否定になるかもしれませんが、勝つ必要がないと思っています。それぞれ特色のあるまちが増えて、足立区の彩りが増えることが大事だと思います。(下出さん)

・「伸びしろ」だと思います。北千住はある程度完成されている気もしますが、綾瀬はまだ課題もあるかもしれないし、それを解決していこうとするパワーもあるんじゃないかと思います。こうやってコミュニケーション、空気感が生まれるところは断然勝っていると思います!(橋本さん)

・北千住と綾瀬って遠いような気がしますが、過去を知る人間からすると、地域の間にある川はもともと人工的に作られたものですし、本来であれば同じ地域だったかもしれないという風に受け止めても良いんじゃないかと思います。あと、綾瀬の緑は、23区に誇れるものだと思います。(金子さん)

【5】サイコロトーク「綾瀬のまちの良いところ・可能性を話してみよう!」
1期の皆さんのお話の次は、会場の皆さん全員でサイコロトークを行いました。
サイコロの質問は以下の6つです。
1. 綾瀬のまちを「色」に例えるなら?
2. あなたが綾瀬でお気に入りのところは?
3. 北千住と比べて、ここは勝てる!と思うところは?
4. 綾瀬のここが謎・不思議・もっと知りたいことは?
5. あなたにとって「綾瀬は〇〇なまち」といえば?
6. 綾瀬のもったいないな〜と思うところは?


会場では、4つのチームに分かれて、それぞれのグループごとに順番にサイコロを振りながら、綾瀬で暮らしながら感じていることや、綾瀬のまちの良いところを共有し合いました。

あるグループでは、
・もともと綾瀬という地名は電車の行き先というくらいの認識だったけれど、まさか自分が住むようになって、家族も暮らすまちになるとは思ってなかった!
・都会ではあるけれど住民同士で知り合えると、困った時に助け合えるような安心感のあるところが自慢できる
・活動している人がたくさんいるのに、集まったり、拠点になるような場所がないのがもったいない!

というように、色々な質問を通じて話していく中で、綾瀬のまちの良いところや課題など、皆さんが普段感じていることがいろんな角度で飛び出してきました。

【6】全体共有
次の時間では、サイコロトークで出てきた皆さんのエピソードのメモを会場の壁に貼り出し、グループを超えてどのような話が出たのかを共有し合いました。
何名かの方にもお話いただきながら、綾瀬にはさまざまなポテンシャルがあること、アヤセ未来会議に集まる皆さんそれぞれに経験や思いがあることを知ることができました。

《サイコロトークの内容》
いい意味で統一感がない、色とりどり/千代田グリーンもあるけど、あったかい感じ「薄いオレンジ色」/東綾瀬公園にカワセミがいる!/綾瀬は顔が思い浮かびやすい/個人店のお店のこだわりを知りたい/こんなにいいのに住んでる人が少ないのはなぜ?/綾瀬は「懐深いまち」/色々できる人が多いのに表に出てこない/綾瀬の魅力をもっと知ってほしい

「綾瀬の謎・不思議・もっと知りたいこと」の項目で挙がった「なぜ東京武道館が綾瀬にできたのか?」という疑問については、綾瀬に長く住まれている方が「実はこういう噂があって・・・」と答える場面も見られ、この会議に参加された方の中だけでもまだまだお互いに話せること・聞けることがあると実感できました。
参加者全員で、もっと綾瀬のまちを知りたい!お互いの話を聞きたい!という思いの強まった時間になりました。

【7】ふりかえり「私のまち活ファーストステップは?」
最後の時間には、「『綾瀬ってここがいいな、こんなまちだな』と改めて気付いたことは?」「アヤセ未来会議を活かして、どんな綾瀬での新しい活動への第一歩を踏み出したい?」という2つのふりかえりを白紙に書き、全員で見せあった後、グループごとに共有しました。

《皆さんが記入したふりかえり(抜粋)》
・実はみんな誇りに思っている!古くからの人も新しく住んでいる人も共に変化したい
・”あつい”まち!(人・のびしろ・場所) 良いところを発信!
・”人”が面白いまち!綾瀬人物図鑑を作りたい
・綾瀬って意外と皆に愛されているまちだな… もっとつながれば大きな愛になる...?!
・綾瀬は大人が楽しく学ぶ場所
・長く続けてきたダンスを活かして、まちに貢献したい!
・「アヤセ未来会議」という用意された場所がなくても自発的にやりたいことが集まる場を作りたい
・もっと色々なお店が知りたい!団地楽しそうだと思いました。
・緑(公園)と生活の融合


【8】参加者の声(参加者アンケートより)
・まちを考える人の情熱が伝わり、いろいろ前向きになれる時間でした。
・長く住んでいて一度は綾瀬を出た方も、「綾瀬はほっとする」と戻ってこられたり、自分のような新参者も受け入れてくれたり、綾瀬のまちの温かさに気付きました。
また、何かに挑戦したいと思っている人も多いのも、面白く楽しい発見でした。
・人の熱量をすごく感じる会でした。今回集まった皆さんのアヤセへの思いをこの会に参加していない人も巻き込みながらアクションにつなげていければと思いました。
・熱い方が多く刺激的でした。子育て中の母なりの視点から関わっていけたら嬉しいです。

【まとめ】
次回のアヤセ未来会議は、8/5(土)10:00~12:00に開催予定です。
1期に続き、今年も地域の中で様々に活動している方やこれから活動してみたい!という思いを持った方々に集まっていただきました。今期のアクションも楽しみです。