第2回あだちSDGsパートナーMeeting開催、「共助」「公助」の輪広がる
第2回あだちSDGsパートナーMeetingが2024年10月15日、「あやセンター ぐるぐる」で開催されました。
あだちSDGsパートナーMeetingとは、足立区の持続可能なまちづくりに向けて、一緒に取り組む事業者・団体が集まり、企業の垣根を越えた知見や経験を共有することで、足立区の活力となる新しい取り組みや共創を生み出す場です。
2024年度2回目の同Meetingでは、初参加であるアサヒユウアス株式会社や株式会社Aloha International Preschool等を合わせ、11企業・個人事業主、合計17名にご参加いただきました。
■アップサイクルカップで乾杯!
今回はなんと、アサヒユウアス株式会社・古原徹さんからコーヒー粕をアップサイクルしてつくられた「Coffeeloopカップ」のプレゼントがありました!
アサヒユウアス株式会社では、コーヒー粕を回収し、焼却せずにカップやタンブラーなどへ製品化する「Coffeeloopプロジェクト」を様々なパートナー企業とともに取り組んでいるそう。
「今、墨田区で先行して同プロジェクトを進めており、これまでで556キログラムのコーヒー粕を回収し、約2トンのCO2排出量を削減できています。また、デニーズ全店で同カップを採用してもらっています」
古原さんの説明を聞いた参加者からは、「ほ~すごいですね」と感嘆の声。
また、古原さんから「今回、足立区の環境基金に採択されまして、足立区Coffeeloopプロジェクトが始まりました!」とご紹介。
「足立区では、足立区特有の商品として、足立区の花火のマークをオマージュしたマイボトルの制作を予定しており、足立区のカフェでテイクアウト時に同マイボトルを使用してもらうことで、さらに環境に配慮した施策を進めていこうと思っています。ぜひ、足立区区内でコーヒー粕が回収できそうな、行きつけのカフェや企業などをご紹介ください!」と呼びかけました。
すでに共創の輪が広がりそうな予感の中、参加者は、同アップサイクルカップに今回も大人気だったあだちブルワリー株式会社の「あだちビール」などを各々注ぎ、「乾杯!」と発声しました。
■リサイクルが進まないワケ
10月16日が国連で定められた「世界食糧デー」であることにちなみ、今回は「食ロスとゴミ問題」をテーマに交流会を行いました。
まず、古紙や缶・ビン・ペットボトルなどの資源リサイクルを行う株式会社新井商店の元資源回収ドライバーである渡邉克知さん、入社2年目の石井龍平さん、末次史佳さんを登壇者に迎え、「リサイクルにおけるリアルな現場の課題」について伺いました。
環境省の「一般廃棄物処理事業実態調査の結果(令和4年度)について」によると、2024年度の日本のリサイクル率は19.6%と、2013年(20.6%)からほとんど変わっていない状態。
「リサイクルの障壁となっているのは何なのでしょうか?」というファシリテーターからの問いかけに、石井さんは「リサイクルのしやすさ」を課題に挙げました。
石井さんによると、資源ゴミを回収したとしても、中にはリサイクル出来ないものが混在しており、ゴミの回収後は、それらを種類別、またリサイクルできるものとできないもので選別しなければならないそう。
渡邉さんが例を挙げて説明してくださいました。
「例えば、食品業界であれば、食品の質を落とさないようにするため、耐水性・保温性などの機能を備えた容器包装などを行うケースがあります。その場合、リサイクルマークが表示されていたとしても、リサイクル出来ない素材が混在しているため、リサイクルが不可能になります」
「リサイクルマークが表示されていても、リサイクル出来ないことがある」という言葉に、会場からは「え!本当に?」といった驚きの声が上がりました。
渡邉さんはそのリアクションに対し、 「そのため、リサイクルを念頭に置いた製品づくりがやはり重要です。廃棄する時ではなく、廃棄する前の段階で、適切な廃棄方法を一緒に模索できたらいいなと思います。それを伝えていくことが弊社の役割でもあると思います」と話しました。
■「捨てる責任」も重要
末次さんは、新人研修でアルミやペットボトルの回収をした際に残った中身がこぼれ、汁がかかってしまった自身の経験を踏まえ、捨てる側の意識変容の必要性についても言及しました。
「誰もが一度は中身が残ったまま捨てたことがあると思います。しかし、捨てる際に今一度、捨てる側の役割や環境のことを考えてほしい」
この話をもとに、会場では、分別や綺麗に洗って捨てることが重要だということを、どのようにして未来を担う子どもたちに訴求していくのかについて議論が活発に。
「子どもたちが楽しんでゴミを捨てられる工夫として、透明なピカチュウをゴミ箱にしてはどうか?」(株式会社 Join to enjoy・下出誠さん)
「ゴミ箱の上にバスケットゴールをつくり、子どもたちが入れたくなるような仕掛けづくりなどは考えていたところでした」(株式会社新井商店・渡邉克知さん)
「子どもたちには、ゴミをきちんと捨てなかったらどうなってしまうのかを根本から学んでほしい。ぜひ、株式会社新井商店の社会見学をさせてもらえると嬉しい」(株式会社Aloha International Preschool・晝間由佳さん)
「以前、ゴミのプロデュース事業で、ナッジを活用したゴミ箱を2つ作製し、貸し出しもできるので、活用できそうであればぜひ使ってください!」(アサヒユウアス株式会社・古原徹さん)
これらのアイデアを聞き、株式会社新井商店の渡邉さんは、「後ほど、ぜひご相談させてください!」と驚きながらも嬉しそうに回答。
「いい取り組みになりそうですね!」と会場も活気づいていました。
■共創イベントはますます活発に!
10月6日にあやセンター ぐるぐるで行われた「あやせパンまつり」では、あだちSDGsパートナーである、コーヒー豆や紅茶関連商品の卸事業を行うユーエスフーズ株式会社と下出さんが協力し、ドリップバックにイラストや応援メッセージを書いたコーヒーを被災地の石川県穴水町へ届けるという取り組みを実施。
同イベントに参加した下出さんは、「私は石川県出身で、能登地震の際に石川県にいたこともあり、そんな自分が絵を添えることで、東京の皆さんからの応援メッセージを被災地の方により親近感をもって受け止めてもらえるのではないかと思い、立ち上げから関わらせていただきました。当日は沢山の人が集まり、僕の絵に色を塗ってくださりました!」と盛況ぶりを紹介。
このほか、今回出席されていた社会福祉法人ソーシャルデベロップメントジャパンの矢部弘司さんと一般社団法人チョイふるの栗野泰成さんからは、12月11日に行うイベントについての紹介もありました。
同2法人は、「SKIP(スキップ)」という子どもたちに関連した困りごとに対して、ワンストップで相談ができるLINE窓口を開設しているそう。
「ただ、医療的ケア児や発達障がい児支援などの実績はあるものの、子どもたちを取り巻く問題は多岐に渡り、網羅的に解決するためには、そのほかの分野に詳しい方との繋がりが必要です」と矢部さんは話します。
「その繋がりづくりの起点となるイベントとして、今回アイデアコンペを実施する予定ですので、皆さんから意見を伺えたらと思っています」と意気込みも語ってくださいました!
■企画書は、いつでもウェルカム!
第2回あだちSDGsパートナーMeeting も自由なアイデアが沢山生まれ、パートナー同士による「共助・公助」が垣間見られる場となりました。
次回のパートナーMeeting(交流会)は2025年1月22日(水)を予定しています。
ご予定が合わない場合でも、「あやセンター ぐるぐる」で開催したいイベントがある方は、以下をご参照ください。「あだちSDGsパートナー」では、パートナーMeeting(交流会)に参加していない方からもイベントについての企画書を受け付けています。
◎条件
・あだちSDGsパートナー登録申請が完了していること
・足立区のSDGsやまちづくりを推進する内容であること
・2025年3月までに「あやセンター ぐるぐる」でイベント等を実施できること
その他、企画の応募・イベント実施についてのお問い合わせは
以下のメールアドレスにて受け付けています。お気軽にご相談くださいませ。
⇒ あだちSDGsパートナー2024年度運営事務局 adachi_sdgs@yuidea.co.jp
「あだちSDGsパートナー」募集中! 詳しくは下記のリンクへ。
⇒ 足立区SDGs未来都市特設サイト https://www.adachi-sdgs.jp/partners/