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2025.04.17
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【開催報告】あだちオモロ~食堂、開店!

2025年3月23日(日)あやセンター ぐるぐる(足立区綾瀬)にて、「あだちオモロ~食堂」が開店しました!この食堂は、オモロ~(面白い)な人から、仕事や地域を面白くする視点を得られる場。大人の生き方には、A面(仕事)とB面(好きなこと)があり、B面を増やしていくと仕事がより一層面白くなるはず!?そんなA面やB面をワカモノをはじめ多くの方に知って欲しいという想いで企画され、あだちSDGsパートナーによるトークセッションや交流が繰り広げられました。当日は中高生を含む参加者が集まり、一人で参加した中学生は「いろんなことを知りたいので」と参加理由を話してくれました。

わたしたちの暮らしになくてはならない
「福祉」と「廃棄物」処理

第1部のオモロ~トークは、合同会社えんがわ 森川公介さんと株式会社新井商店 石井龍平さんをゲストにお迎えしました。
森川さんは、長らく「福祉」に携わってきたなかで、ネガティブなイメージになりがちな「福祉」をどうしたらポジティブに捉えてもらえるか、課題として感じてきたとのこと。
参加者からは、福祉=「健康に困ったとき」「介護」等の意見があげられました。
森川さんからは「‘救済してあげないといけない’と捉えられがちですが、福祉は社会のなかで誰もが安心して暮らせる仕組みのこと。幸福な暮らしができる取り組み、考え方のことを指します。最近よく聞かれるコトバで言うと『ウェルビーイング』にあたりますね」とのお話がありました。「福祉」は私たちの暮らしになくてはならないものであり、困ったときだけではなく「日常」の中でとても大切なものですね。
新井商店はなんと明治42年創業で今年で116年目を迎える老舗企業。一日約2トン500キロの「廃棄物」を集め足立区の街を綺麗にしてくれていますが、石井さんも日頃からゴミの収集業者へのネガティブなイメージが気になっていたそう。
参加者に聞いてみると「子どもはゴミ収集車を見ていつもかっこいいと話していてヒーローのように思っている」「住宅地の中まで入ってきてくれてとても身近な存在」と好意的な声が。
また、石井さんはゴミの出し方について「段ボールや雑誌など古紙は、燃えるゴミで出すと燃やすことしかできない。’紙’として出してもらえれば100%リサイクルでき、トイレットペーパーなどに生まれ変わります」と分かりやすく教えてくれました。

また二人から’B面’についてもお話があり、森川さんからはB面=「フリーコーヒースタンド」の紹介がありました。「性別や年齢、持ち物など義務や強制が極力なく、コーヒー片手に顔を合わせる、人と人がつながる、そんな集いの場をつくりたかった」と森川さんは話します。
一方、石井さんは新井商店のB面として、教育面に力を入れているとのこと。パートナー交流会で会ったアロハインターナショナルプリスクールの子どもたちを工場見学に招いたそうで、「小さいころからゴミを分別しリサイクルする重要性を知ってもらいたい」と石井さんは力強く語ってくれました。

ランチにはおにぎりとお味噌汁、
そしてボッチャ体験会も♪

食堂ということで、お昼にはSDGs未来都市推進担当課の方から、おにぎりとお味噌汁がふるまわれました。おにぎりは、東京都米穀小売商業組合足立支部 信知孝(のぶ ともたか)さんよりこの日のためのスペシャルなブレンド米「おむすび向け特選東京マイスターブレンド米」をご用意いただきました。
学校でお米に関する出前授業などもされている信さんですが、B面としてはボッチャのクラブに所属し普及に努めているとのこと。ランチ後の運動と参加者同士の交流を兼ねて、ボッチャ体験会も行われました。ボッチャ初体験の方も、みなさんとても楽しそう!
ルールはとってもシンプルですが、チーム戦で行うとなかなか白熱するボッチャ。障害があっても誰でもできるスポーツとして注目されています。

ボランティアやソーシャルグッドにもやもや!?
街からゴミをなくすにはどうしたらいいか

ランチをはさみ、第2部のオモロ~トークは、MeGo株式会社 堺礼(さかい れい)さんをゲストにお迎えしました。堺さんは昨年8月、Webアプリ「MeGo」をリリース。「MeGo」は、ゴミが落ちている場所や掃除して欲しい地域を指定することができ、また清掃してくれた人にはポイントが入る仕組みで、現在はユーザーが2,000人ほどいるそうです。ポイントは、別の場所を指定する際にユーザーに付与することもできたり、Amazonギフト券に交換も可能とのこと。
このサービスを立ち上げた背景として、ずっとボランティアやソーシャルグッドにもやもやしていたそう。「ゴミを拾ってくれる人の善意を疑っているわけではなく、そういう取り組みをもっと広げていく、関わってくれる人を増やしていくとなったときに、みんなでもっと頑張ってやろうというやり方ではもう増やせないと思った」と堺さんは話します。「ボランティアに自ら参加してくれる人はこちらから呼びかけなくても自走してくれる。そうでない人は声をかければかけるほど、反発し離れていってしまうのではないか。仕組みとして誰でもゴミ拾いをしたら〇〇円もらえる、そうすることで生活が助かる。そういったことが必要だと思う」と、堺さんは参加者に投げかけました。

町や社会を変えることができる
「妄想」こそ力

締めくくりのオモロ~トークは、足立区関原で「子育てカフェeatoco」を営む阿部直子さん。阿部さんは親子で気軽に入れる喫茶店としてeatocoを運営、またお店の一画で主に育児用品の物々交換もされています。
物々交換はお店を始める前に、自身も含め子育てをする人たちが地域でつながれたらという想いで自宅でスタート。物だけではなく、譲る側ともらう側、それぞれメッセージとともに置かれているそうです。メッセージには「子どもが遊ばなくなったのでおもちゃをどうぞ」「お出かけが楽しくなりますように」など書かれていて、阿部さんは「物が置いてあるだけだと不用品を置いているだけになる。顔が見えないからこそ、介在するもの、前に使ってた人を思い浮かべられるようなものがあると良いと思った」と話します。
阿部さんは、こうだったらいいなと思うことをよく「妄想」するそう。周りの人からは’へんなこと’と捉えられることもあるそうですが、そうやって妄想した’へんなこと’が色んな人に見つけてもらえるきっかけになっているそうです。
10年程前に始めた物々交換は、テレビで取り上げてもらえたり、小学校からゲストティーチャーとして呼ばれたりと、面白い取り組みにつながっています。いま阿部さんが妄想していることは「ゾンビ映画に出ること」だそう。ゾンビ役で関原商店街を練り歩き、eatocoではコラボメニューなんかも出して…と阿部さんの妄想は止まりません(笑)。
ハロウィンでの公開を目指しているそうなので皆さんこうご期待!

終了後のアンケートでは「オモロ~食堂にまた参加したい」という声のほか、「自分も『オモロ~人』になりたい」という頼もしい声も多くありました。次回の開店を楽しみにしていてくださいね!

※後日、えんがわの森川さんがオモロ~食堂の様子をコンセプトソングとともに動画にしてくださいました!この歌詞はトークセッションや参加者から出た意見をキーワードに作られています♪♪
https://www.instagram.com/reel/DIDVWXFRsQP/?igsh=bDRub28xbWIweDU%3D
「オモロー食堂 コンセプトソング」
Music by 渡邉克知 株式会社新井商店(with SUNO)
Lyrics by オモロ~食堂 参加者