足立区の未来
向けたアクション

小さな一歩の積み重ねで、
足立区の未来がつくられています。

2023.05.17
レポート

そこには「面白い」が待っている。お寺で、スペシャリティコーヒーを無料提供するゼンガクジ フリー コーヒースタンド

舎人駅から5分ほど歩いた住宅街にある全學寺。毎週末、お寺の一角を利用してスペシャリティコーヒーを淹れ、訪れる方々に無料で提供しています。6年前からスタートしたこの企画は、元々全學寺の副住職である大島さんが妻・睦美さんの活動の場として始めたもの。取り組みに込める想いについて、大島さんにお話を伺いました。

PROFILE

ゼンガクジ フリー コーヒースタンド

毎週末、足立区の全學寺で行われている「ゼンガクジ フリー コーヒースタンド」。人と人をつなぐ、街の交流拠点となっています。

大島 俊映さん
足立区生まれ、足立区育ち。全學寺の副住職を務めている

ゼンガクジ フリー コーヒースタンド

「奥さんが、足立区の人たちとつながる機会を作りたい!」

その想いから、ゼンガクジ フリー コーヒースタンドは始まりました。幼い頃から足立区の人に見守られて育ってきた大島さん。足立区の人の魅力を知っているからこそ「奥さんにも地域の人と接してほしい」、そして、「街の人同士がもっとつながってほしい」という想いがあり、熱意を持って場づくりに取り組んできました。

始めたばかりの頃は子どもたちの待ち合わせ場所となっていたそうですが、徐々に保護者、地域の方とお客さんが増加し、輪が広がっていきました。やがて、フリーコーヒーで出会った人同士が意気投合し、新たな取り組みに発展。2019年と2020年には東日本大震災の復興支援イベント「すきだっちゃ南三陸」を開催しました。

それだけに留まらず、同イベントを企画したメンバーたちで次々に新しい「面白いこと」を始めたそう。足立区・荒川区の取り組みを発信するwebメディア「トネリライナーノーツ」の運営もその一つです。街で活動する魅力的な人たちを紹介し、「区の内外に向けた発信」を通じて、外とのつながりを創出する機会としています。

人と人の交流から新たな発想が生まれ、次のアクションに発展していく好循環を確立したゼンガクジ フリー コーヒースタンド。なんと中には、カップルが生まれ、結婚に至ったケースもあると言います。コロナ禍を乗り越えて、「また少しずつイベントも再開していきたい」と展望を語ってくれました。

楽しんでやっていたら、自然とSDGsの17番目に直結しているんです」と振り返る大島さん。使命感ではなく、心から楽しむ姿勢が人を吸い寄せるのかもしれません。フリーコーヒーを通じた「ゆるいつながり」が、足立区を前に推し進める強いエネルギーとなっていきます。

関連するSDGsゴール

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目標17

Words for the Next!

未来の足立を見据える「ゼンガクジ フリー コーヒースタンド」大島さんの語録

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ライター

大島さんにとって、足立区の好きなところを教えてください。

大島さん

とにかく人ですね。フリーコーヒーをやっていて思うのは、とにかく面白くて、魅力的な人が多いということ。だからこそ、自分の奥さんにもたくさんの区民の皆さんと交流してほしいと思いました。

ライター

どんな風に「面白い」のでしょうか?

大島さん

そうですね……。何か一つのことに、すごい熱量を持って、楽しんで取り組んでいる人が多いんです。「偏愛」とでも言いますか(笑)。「なんでそんなに」と思うほど、自分の好きなものに一直線に活動している。そんな人たちが最高にかっこいいですし、話を聞くのが楽しいですね。

ライター

ありがとうございます。今後、足立区をどんな街にしていきたいですか?

大島さん

「外とつながる街」にしていきたいです。足立区には想いを持って活動している人がたくさんいるので、その熱量を区外に届けたいですね。同時に、足立区民にも「足立区の外にはこんな人がいるよ」と伝えたいです。実は徐々に、区外への“出張”フリーコーヒーの取り組みも始めているんですよ。

ライター

オープンに区外ともつながることで、パートナーシップの輪をさらに広げていかれる……まさに、SDGsが目指す多様性社会に向けたアクションですね。

大島さん

特に意識しているわけではなくて、街にとって良いなと思うこと、自分がワクワクすることをしているだけなのですが(笑)。目標は大きく、海外展開!ゼンガクジ フリー コーヒースタンドの今後に期待してください。