足立区の未来
向けたアクション

小さな一歩の積み重ねで、
足立区の未来がつくられています。

2024.12.12
レポート

写真で人生に彩りを足立区の今を切り取る地域密着型フォトグラファー

かんなさんが制作したチラシ

祖父の写真をきっかけに、遺影を撮りたいと思うように

上品なブラウスを身にまとい微笑むご婦人、花柄シャツでポーズを決めるおじいさん、抱っこした犬を見つめる飼い主さん。人柄までも写し取ったようなポートレート写真が印刷されたチラシには、「遺影さつえい会」の文字が。「遺影イェイ!!!」と銘打ち、遺影に使えるような素敵な写真を撮る機会を地域の人たちに提供するフォトグラファーのかんなさんに、活動への思いを伺いました。

PROFILE

遺影撮影会「遺影イェイ!!!」

成人式や結婚式のような特別な日だけではなく、普段の生活の中でも気軽に写真を撮ってもらいたいという気持ちから始まった遺影撮影会「遺影イェイ!!!」は、地域住民を対象に月に1回のペースで開催されています。イベントを主催するかんなさんは、遺影に限らずSNSのプロフィール写真や、家族とのメモリアルフォトなど、人物のポートレートを中心に、足立区の人々の魅力を日々写真に切り出しています。

https://www.instagram.com/kanna.photo/

かんなさん
足立区在住のフォトグラファー。

遺影撮影会「遺影イェイ!!!」

もっと気軽に、人生の節目に記念撮影を

近隣住民の交流拠点となっている大谷田団地内のラウンジで開催される遺影撮影会「遺影イェイ!!!」には、ご高齢の方を中心に、約30名もの参加者が集まりました。お孫さんやご家族に背中を押された方、今の自分の姿を写真に残したいと杖をつきながら来場された方、中には「こんなに綺麗に撮ってくれるなら、毎回来るよ」と喜ぶリピーターの方もいたんだとか。「祖父の遺影がすごく良かったから、自分も残された人が温かい気持ちになれるような写真を残したい」という思いから始まった遺影撮影会は、大盛況です。

撮影会のアイデアが思い浮かんだ当初は育児の真っ只中だったそう。忙しい毎日の中で、地域でのつながりを求め、ある日思い切って「あやせのえんがわ」(※)を訪れたことがはじまりでした。「カメラを使って、何か地域でできることはないか」という思いで、かねてから胸に秘めていた構想を相談すると、地域活動を応援してくれる人たちの紹介やサポートもあり、2024年5月に第1回「遺影イェイ!!!」を実現。イベントが多く、区内にも活動的なコミュニティがたくさんある足立区だからこそ、2年前に引っ越してきたばかりでも「やってみたい」を相談しやすい環境があったといいます。「あやせのえんがわ」から始まり、区内の知り合いも増え、最近では足立区内のコミュニティイベントにフォトグラファーとして呼ばれることも多くなってきたというかんなさん。育児の合間を縫って、撮影場所まで趣味の自転車で区内を駆け抜けています。

もともとウェディング専門のフォトグラファーだったかんなさんは、今後の計画として、駅の高架下や街の中華料理店など普段使いの場所で結婚写真を撮影する「綾瀬ウェディングフォトプラン」を考えています。遺影撮影会も育児も、足立の人たちに支えてもらったからこそここまでできたと振り返るかんなさん。人が人を呼ぶ街・足立区で、今では彼女自身も、カメラを通じてそのつながりの輪の一端を担っています。

(※)あやせのえんがわ:綾瀬にあるコミュニティスペース。地域活性化を目的とした活動の運営やコーディネートを行う合同会社えんがわが運営。

関連するSDGsゴール

目標11
目標17

Words for the Next!

未来の足立を見据えるフォトグラファー・かんなさんの語録

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ライター

これからの足立区に期待することはありますか?

かんなさん

私にとっては今の足立区がとても住み良いので、現状維持ですかね。公園やイベントが多くて子育てしやすいし、仲が良い人も周りにたくさんいて、とても楽しいです。自宅以外のサードプレイスもたくさんあって、居心地が良いなと感じます。

ライター

足立区ライフを満喫されているのですね。今後の活動の目標などはありますか?

かんなさん

現在、フォトグラファーとして、アヤセ未来会議など区内イベントの写真や、足立区内の起業家さんのプロフィール写真を撮影しています。「写真撮影なら、この人に」と地元の方たちに思い出してもらえるようなフォトグラファーでありたいです。

ライター

行政や企業の資料にプロが撮った素敵な写真があると、興味を持ってくれる人が増えそうですね。

かんなさん

嬉しい! 励みになります。足立区で参加させてもらったイベントはどれもすごく楽しいので、つい撮りたくなってしまうんです。自主企画の「遺影イェイ!!!」は、育休中だからこそできている部分もありますが、フォトグラファーとして地域での活動は今後も続けていきたいですね。