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2025.04.11
レポート

西竹の塚を盛り上げたい!プラスの一工夫で新たな可能性を広げるパン屋さん

ショーケースには気になるパンがズラリ

「TAKENOTSUKA CITY」の文字が入ったオリジナルグッズを展開

前日のパンがお得に買える「サステナブル割引き」

竹ノ塚駅の西口側、大通り沿いに面したパン屋「BREADadd9(ブレッドアッドナインス)」。レトロな雰囲気の店内には、思わずわくわくするような種類豊富なパンが並びます。「パンを通じて人々の生活に小さな幸せを届けたい」というオーナーの松永さんに、お店のこだわりについてお話を伺いました。

PROFILE

BREADadd9

2023年7月、竹ノ塚駅から徒歩7分の伊興本町に店を構えたパン屋「BREADadd9」。定番から意外な組み合わせの食材を使ったパンまで幅広く取りそろえ、焼き菓子やオリジナルグッズも販売しています。実店舗は2025年3月に閉店することが決まっていますが、今後もイベント出店を中心に竹の塚エリアでの販売を続けていく予定です。

BREADadd9
https://www.instagram.com/breadadd9/

松永健太さん
「BREADadd9」オーナー

BREADadd9

日常に楽しみをプラスするベーカリー

江戸川区小岩で10年以上地域に愛されるパン屋「Boulangerie BASSE」のオーナーも務める松永さん。2023年、長年交流のあった竹の塚のパン屋の閉店を機に、その跡地に2店舗目となる「BREADadd9」を構えました。

店名の「BREADadd9」は、音楽に独特のアクセントを加える装飾的なコード「add9」に由来しています。現在も活動を続けるベーシストでもある松永さんは、「地域の人々の生活にプラスの楽しみを届けるようなパン屋になりたい」という思いを込めて、この名前を付けたそうです。店頭には、食パンやクリームパンといった定番に加え、「くるみこしあんクリームチーズパン」や生地に甘酒を使用したパンなど、他では味わえない個性豊かなラインナップが並びます。訪れるたびに、新しいパンと出会える楽しさが魅力です。

こだわりはパンだけにとどまりません。ショーケース型の対面レジをDIYで製作したり、バス停風の看板を設置したりと、店舗デザインにも細部まで工夫を凝らしています。さらに、フードロス削減のため「サステナブル割引き」として、前日のパンを購入個数に応じて安く提供する取り組みを実施。環境に優しく、お客様にも喜ばれています。また、パンのほかにも焼き菓子や竹の塚にちなんだオリジナルグッズの販売も始めました。地元の人たちに喜んでもらえるような新しいアイデアを形にするため、日々、試行錯誤を重ねています。

2024年からは、毎月24日を「24(にし)の日」と題し、竹ノ塚駅西口エリアの個人店が集まってそれぞれのお店の商品を持ち寄り販売するイベントを開催しています。商店街があり人通りも多い東口に比べ、なかなか訪れるきっかけのない西口側にも足を運んでもらえる機会を増やしたい。そんな思いから始まり、お店同士のコラボメニューを出すなど積極的に竹ノ塚駅西口エリアの活性化に向けて取り組んでいます。

「BREADadd9」の実店舗は2025年3月に閉店を予定していますが、今後も「24の日」や地域のイベントに出店し、竹の塚を盛り上げていきたいと話す松永さん。お店の形は変わっても、その柔軟なアイデアで、これからも竹の塚に新たな風を吹き込んでくれることでしょう。

関連するSDGsゴール

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Words for the Next!

未来の足立を見据える「BREADadd9」松永さんの語録

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ライター

足立区にお店を構えてから今までで、印象的なことはありますか?

松永さん

街ぐるみで地元を盛り上げようとする人たちの熱気を感じます。「BREADadd9」でも、近隣のお店と一緒にシェアスペースでイベントを開催したり、向かいの精肉店のメンチカツを使ったバーガーを販売したりしているのですが、地域のお店同士の仲の良さは印象的でしたね。

ライター

経営していく上で、意識していることはありますか?

松永さん

「ちょっといいな」「面白いな」と、お客さんに思ってもらえることが大事だと考えています。「仕事を通じて人の心を動かすこと」が私の理念なので、新しいことに挑戦する際も、その思いを重視しています。

ライター

今後の展望についてお聞かせください。

松永さん

竹の塚のお店は無くなりますが、ここでできたご縁を大切にし、「24の日」の活動は続けていきたいです。参加店舗が増えて、「毎月24日に西竹の塚に行けば、何か面白いことをやっている」と多くの人に認知されるようになったら嬉しいですね。